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「目薬の正しい選び方 正しい使い方」
あなたの目の疲れ、ドライアイが原因では?

 現在、約800万人もの人がドライアイに悩んでいるといわれています。
特に、コンタクトレンズをしている人では、その約40%がドライアイだとか。
ドライアイとは、涙の量の減少や、涙の質の変化によって起こりますが、「目元が乾く」という症状よりも、「目が疲れる」「目がしょぼしょぼする」「煙が目にしみる」など、目の疲労感や不快感を訴える方が多いようです。

 あなたも、気づかないうちにドライアイになってしまっているかもしれません。
右上の表で、ドライアイの症状をチェックしてみましょう。

目を保護している涙の大切な役目

 涙(目を覆っている状態)は、ただのしょっぱい水ではありません。
一番外側には油の膜があり、水分が蒸発するのを防いでいます。
その内側に水分の層があり、さらに眼球に接しているムチン層があります。
ムチン層は、涙がこぼれ落ちないように、涙を目の表面に保つ働きをしています。

 ドライアイになると、私たちの目を守ってくれる涙の3層構造のバランスが崩れ、
眼球の表面に障害がおこりやすくなります。
特にコンタクトレンズをしている人は、レンズで角膜を傷つける危険性があります。
涙液タイプの目薬で乾燥を防ぎ、目を保護しましょう。

目薬の間違った選び方は、症状を悪化させることも

 目はとてもデリケートですから、目薬は慎重に選んでつかいたいもの。
選択や使用を誤ると、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。

 たとえば、ドライアイが原因で目が疲れて充血しているときに、
充血用の目薬を使うと、充血がひどくなってしまうことがあります。
充血用の目薬に使われている塩酸ナファゾリンや塩酸テトラヒドロゾリンなどの成分は、
血管を収縮させて充血を抑える効果があります。
しかし、頻繁にさしすぎたり、長期間使用したりすると、充血をひどくしてしまうことがあるのです。
特に、目が涙でガードされていないドライアイは、刺激に対して敏感になっているので注意が必要です。

 また、スーッとする刺激の目薬を好む人も増えているようですが、
目のためには、やはり、しみないやさしい目薬を選びたいものです。
アレルギーや目の炎症には、炎症をしずめる成分アズレンが配合された目薬もおすすめです。

洗眼液の使いすぎに注意!
 最近、洗眼液で目を洗うことを習慣にしている人がいますが、洗いすぎは、
涙の3層構造を乱し、ムチン層まで洗い流して、目の保護機能を奪ってしまいます。
その結果、洗眼液に入っている防腐剤などで目を傷つけてしまう危険性も。
 目に異物が入ったときや、花粉症の時期に花粉を洗い流したいとき(プールのあとなど)には、
防腐剤の入っていない涙液タイプの目薬を使って洗うとよいでしょう。
目的に合わせて、洗眼液と目薬とを使い分けることが大切です。

 
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